『昼下りの情事』とルイ・ヴィトン
オードリー・ヘップバーンの出演作品では、ルイ・ヴィトンの鞄やトランクが数多く登場しています。
『昼下りの情事』(1957年)では特に印象的な登場をします。
アリアーヌ(オードリー・ヘプバーン)は、探偵である父の調査書を盗み見て、フラナガン(ゲイリー・クーパー)という大金持ちの経営者に憧れを抱きます。アリアーヌは、素性を隠してフラナガンに接近。フラナガンが愛人の夫に殺されそうになるところを助け、そのことをきっかけに憧れが本気の恋に発展。
フラナガンもチャーミングなアリアーヌを忘れられなくなります。
好奇心旺盛なアリアーヌを演じるオードリーは可憐な魅力を振りまき、その魅力を惜しみなく発揮しています。憧れの人と恋に落ちても、自分の正体を知られたくないアリアーヌと彼女のことを知りたいフラナガンの恋の駆け引きもスリリングな展開に。。。
フラナガンをアリアーヌが助けに行くシーンでは、ホテルのフラナガンの部屋の前にモノグラムの大型トランクが5,6個置いてあります。フラナガンを殺しに来た愛人の夫は、従業員が近づいてきてとっさにそのトランクの間に身を隠します。アップに映し出されたLVのロゴが印象的です。
そして、おもしろいシーンが、フラナガンが部屋で旅立つ準備をしていたところにアリアーヌが入ってくると、「ちょうどよかった」とアリアーヌを荷物がいっぱいで閉まらなかったルイ・ヴィトンのトランクの上に乗らせて、アリアーヌが重石になりトランクの鍵を閉めるシーン。
ルイ・ヴィトンのトランク=大金持ちというその当時の時代を象徴する演出として、ルイヴィトンのトランクは効果をもたらしていました。
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